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ヤジッド・イシュムラエン考案のブッシュ ド ノエル
新ペストリーシェフがパレスでの初めてのクリスマスのために芸術的な一品を披露
ペストリーシェフのヤジッド・イシュムラエンは今年、エグゼクティブシェフのアレクサンドル・ファーブルとともに、光の都の中心に建つエレガンスの結晶であるパレスへの敬意を表したブッシュ ド ノエルを考案しました。
まずは少し歴史のお話から…
伝説的な「赤い侯爵夫人(ひさし)」は、オッシュ大通りに建つパレスのアイデンティティと魂を表しています。言い伝えによると、このホテルの豪華なスイートに、高貴でミステリアスな侯爵夫人が滞在していました。彼女は常に、その情熱的な気性と比類のない美しさを象徴するような赤いドレスを身に着けていたといいます。しかし、現在のパレスがそうであるように、その存在は捉えどころがなく謎に包まれたままでした。
この伝説からインスピレーションを得たデザイナーのフィリップ・スタルクは、2010年の改修時にパレスのエントランスを見下ろす象徴的な「赤い侯爵夫人」を復元し、ホテルのシンボルとしました。侯爵夫人が実在したかどうかは議論の余地が残るところですが、その伝説は今なお人々を魅了し、パレスのミステリアスな雰囲気に一役買っています。
この伝説から極上の一品が生まれました
2024年4月にLe Royal Monceau – Raffles Parisに着任したヤジッドとアレクサンドル。歴史と建築に強い関心を抱く二人は、パレスのアーカイブを熱心に探求し、赤い侯爵夫人の伝説と彼女に相応しいエレガントなデザインについて知りました。こうして、パレスのペストリーシェフとして初めて手がける特別なブッシュ ド ノエルが考案されたのです。
試行錯誤の末に、パレスの現代的な雰囲気を映し出す、芸術的で洗練された一品が誕生しました。二人が情熱を傾けているのは、建築とペストリーを融合させ、真の料理芸術を生み出すことです。
風味とニュアンスのハーモニー
伝統とモダンが見事に調和し、柔らかいチョコレート色で彩られたLe Royal Monceau - Raffles Parisのブッシュ ド ノエル。全体に精巧なチョコレート細工を施し、中央には品格と技巧の象徴である「パリの宮殿」のロゴが刻まれた銀色のメダルをあしらいました。
錬鉄細工のようなマルキーズがグレーズの上に浮かび上がり、ホテルのユニークな建築とエレガンスの象徴を際立たせています。
ブッシュ ド ノエルの中に広がるのは、食感と味覚が完全に調和して絡み合う、極上の味わい。チョコレートビスケットをベースに、新鮮な牛乳を使い、クリスマススパイスで香りづけした口当たりの良いチョコレートムースがキャラメルとプラリネを包み込みます。一口味わうごとに、クリスマスホリデーのエッセンスを再発見していただけるでしょう。