ラッフルズ 1887
キュレーターの1日... Raffles Maldives Meradhooの海洋生物学者とともに
海洋生物学は海の生物に関する研究であり、海洋生物学者はいわば教育者、指導者、または科学者として働いているといえるかもしれません。Raffles Maldives Meradhooで、エミリア・アンダーソンはなんでもこなします。このリゾートにはとても美しいハウスリーフが2つあり、お客様にできる限り最高のかたちで、このハウスリーフを体験していただく手助けをするのが彼女の仕事です。また、定期的に調査と研究を行うことで、その貴重なサンゴ礁を監視する仕事も請け負っています。彼女の典型的な1日をご紹介しましょう。
午前7時
仕事がある日はたいてい、早朝のシュノーケリングから始まります。朝は早いですが、サンゴ礁を見るには絶好のタイミングです。それからシャワーをサッと浴びて、簡単な朝食を摂ります。その後、少しの間、サンゴ礁の研究とモニタリングをして過ごします。温度、塩度、pHレベルなど、水の品質サンプルを毎週とります。また、サンゴの被度と病気をモニターして、サンゴ礁の状態を調べます。私たちは常に、サンゴ礁をよりよく保護する方法に取り組んでおり、わくわくするような新しいプロジェクトももうすぐ始まります。
午前10時
この時間は、お客様を海にお誘いする絶好のタイミングです。30分ほどかけて、サンゴ礁に棲む最も一般的な5種類の魚と、それらの見分け方、そしてなぜそれらの魚が重要なのかについてお客様に説明します。それから1時間ほどシュノーケリングをします。とても楽しい時間です。サンゴ礁についてより深く学んだ後、多くのお客様がサンゴ礁に対して違った見方をします。まるで生まれて初めて見るかのようにご覧になるのです。
午後2時
昼食後は、このリゾートで働く同僚たちのために、毎週トレーニングを開催しています。ここには150人のスタッフがおり、全員の活動が私たちの貴重な生態系に影響を及ぼします。私はワークショップを開催したり、ちょっとした講演を行ったり、時には社内に教育的なメッセージを回覧したりします。テーマは季節のイベントやニュースによってさまざまです。
これについては、ここで働くマリンバトラーにも実践的なレベルで焦点を合わせ、彼らをシュノーケリングに連れて行き、持続可能なシュノーケリングと私たちが呼んでいるもの、つまり、サンゴ礁に悪影響を与えることなくシュノーケリングをする方法について説明します。そして、マリンバトラー自身が、以下のような価値あるメッセージをお客様に伝えます。なぜサンゴに触れたり、サンゴの上に立ったりしてはいけないのか（サンゴに損傷を与える）。なぜ泳ぐときは、少なくとも海の中に入る10分前にサンスクリーンを塗るべきなのか（サンスクリーンに含まれる化学物質はサンゴにとって有毒かもしれないため、ラッシュガードの着用が望ましい）。なぜカメを追いかけてはいけないのか（カメがストレスを感じるから）。
午後4時
ここはリゾートであり、私は常にお客様を最優先に考えていますので、午後には、より多くのお客様のシュノーケリングを手配したり、このリゾートのツアーに加わって別のサンゴ礁を見に行ったりすることもあるかもしれません。キッズクラブには、週に3回、立ち寄っています。たいてい一緒にビーチに行って、そこで貝殻について説明し、中が空っぽの貝殻でも、なぜ拾ってはいけないのかを教えます。子供たちにはいつも驚かされます。彼らは常に的を射た質問をしてきますし、学ぶことに対しても非常に熱心です。
午後6時
日没時には、しばしばロングバーに足を運び、その日に見たものについて、お客様とおしゃべりします。このリゾートには専属のウミガメが25頭います。全員に名前がついているので、私はお客様が出会ったカメがどのカメなのかをお知らせします。「このリゾートの」25頭のうちの1頭ではなかった場合、お客様自身がそのカメに名前をつけることになります。ときに、凝った模様のトビエイやジンベイザメまで、本当に珍しいものに出会う幸運に恵まれることもあります。
専属海洋生物学者としての私の目標は、ここを訪れる誰もが、サンゴ礁についてこれまで知らなかった何かを発見してメラドゥー島を後にしてほしいということです。お客様がここを「別世界」と表現しているのをしばしば耳にします。まさにそのとおりです。
ラッフルズのキュレーターは、ラッフルズの多くのご滞在先にさまざまなかたちで現れ、自らのスキルと知識を通じて、お客様とコミュニティとの間の真の結びつきを育んでいます。
