ラッフルズ 1887
STORIED SUITES
Raffles Grand Hotel d’Angkorのアンリ・ムオ パーソナリティ スイート
ラオスのルアンプラバンからほど近い閑静な川沿いの開拓地に、アンリ・ムオの石墓が木々の緑を背景に輝いています。1867年に建てられ、その後次第に忘れ去られていったこのフランス人の墓は、1990年に再発見され、現在はフランス大使館が維持しています。片側には、ムオの故郷であるモンベリアールが費用を負担した大きな飾り板が掲げられています。ところで、アンリ・ムオとはどのような人物だったのでしょうか。なぜ彼はラオスに埋葬されたのでしょうか。そしてなぜ、シェムリアップにあるRaffles Grand Hotel d’Angkorには、彼の名にちなんだパーソナリティ スイートがあるのでしょうか？
アンリ・ムオはアンコールを発見したとされるフランス人の探検家、博物学者です。長く厳しい、そしてときに危険なカンボジア内陸への旅を経て、1860年にアンコールに到達しました。実際には、彼はこの古代クメールの首都を発見した最初の西洋人ではありませんでしたが、ヨーロッパ人を驚嘆させるほど、この地を刺激的に描写した最初の人物であったことは確かです。「これらの寺院のひとつはソロモンの寺院に匹敵し、古代のミケランジェロによって建立されたものであろうか。私たちの国の最も美しい建造物と並び称されるにふさわしいものだ」と彼は書いています。「ギリシャやローマが私たちに残したどんなものよりも壮大だ…」と。
説得力のあるムオの描写をより強化したのは、その熟練したデッサンの能力でした。彼が描いた多くの詳細な挿し絵には、感動的な、ほとんど神秘的ともいえる特性があり、この遺跡を美しい感性でもって捉えています。
アンリ・ムオはアンコールで3週間を過ごし、自分が目にしたすべてのものを細心の注意を払って記録しました。彼はラオスを旅行中の1861年、マラリアに罹ってこの世を去りました。彼の日記は『Voyage dans les royaumes de Siam, de Cambodge, de Laos』というタイトルで、死後に出版されました。アンコールの発見者ではなかったかもしれませんが、アンリ・ムオのおかげで、世界で最も重要な考古学的遺跡のひとつが西洋に知れ渡ることになったのです。
Raffles Grand Hotel d’Angkorでは、この勇敢で意志の強い男に敬意を表して名付けられたスイートに宿泊し、彼の名にちなんだカクテルで乾杯することもできます。
